2005年11月19日

六段について その3(最終回…にしたい)

以前、箏の有名曲「六段」について書きました。

「一般的に六段は八橋検校の作とされているが、これは誤りで、
琉球の曲を平調子にアレンジした」 という説がある、というものです。

この記事を書いて以来、ずっと気になって気になって仕方ありませんでした。
この説を唱えた学者さんは、どんな根拠でそんなふうに言っているのか。
早く解決したかった。


出典が古い雑誌のようで、国会図書館にでも行かないと原文は読めないらしい。
でも、国会図書館って手続きとか面倒そうだしなぁ…、
となかなかそちらに足が向きませんでした。

どうしようかなーと国会図書館のサイトを眺めたら、
「お近くの図書館で複写サービスを受けられる」という情報が載っているじゃありませんか。
いいじゃない。早速利用することにしました。

簡単に手続きできるものと思っていましたが…、この方法もなかなか手間かかりました。
この話はまた別のところで。




手続きから1週間。手元に例の雑誌のコピーが届きました。資料の詳細は次のとおり。
  
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2005年11月17日

コンクール体験記 その7(最終回)

私は試験の翌日から2日間、さらに沖縄に滞在する予定にしておりました。
せっかく沖縄に来たのだから、少しは遊びたい。
合格してたら「ご褒美旅行」、不合格なら「残念旅行」ということで…。
幸い前者になりました。

最大の目的は「美ら海水族館」。

ここは一度は行くべき、と誰しも言うので、
そんなに興味はなかったけど行ってみることにしました。
まあ近辺にオリオンビール工場もあるし、セットでいいかなと。

水族館、想像以上に良かったです。

ジンベイザメやらマンタやら、あんな間近で悠々と泳ぐのを見れるなんて。
すっかりジンベイフリーク。「じんべい~、じんべい~」と一人ではしゃいでました。
心の中で。

オリオンビール工場は、間違いなかったですね。
工場見学の後、できたてを試飲させてくれるのですが、そのうまいこと!
オリオンに一生ついて行くと心に決めました。

あと、そばの名店「岸本食堂」にも寄りました。噂に違わぬうまさでした。
わざわざ行って行列に並ぶ気持ちも分かりました。


合格者の名前は、発表の翌日地元新聞に掲載されます。
  
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2005年11月01日

コンクール体験記 その6

本番スタート。

舞台の袖から出てまず一礼。
箏の前まで進み出て正座。
箏と自分の間にこぶし2個分のスペースを空けるのがポイント。

座ってまたお辞儀。箏の直前まで膝と両手でにじり寄って、位置を調整。
この間、客席の方は一切見ませんでした。
審査員の姿を確認したら、舞い上がってどうしよもなくなるだろうから。


手を箏の上に構える。
  
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2005年10月31日

コンクール体験記 その5

弟子仲間の出番が終わったので、客席から会場を見学することにしました。


会場は小~中規模のコンサートを行うような広さ。観客はぽつぽつと点在しています。
客席の方は暗く、舞台だけがぼぉっと明るい。
舞台のすぐ下に審査員の先生方が10名ほど並んで威圧感を漂わせています。

しーーーーーんと静まり返って、物音ひとつ立てられないような雰囲気。
「静粛に」という注意書きがあり、観客はじっと観戦するしかないのです。撮影・録音も不可。

「審査を続けます。○○番」という進行係のアナウンスで、受験者入場。
会場には箏の音しかありません。物凄い緊張感のある空間です。


「ああ…、明日は私もあの舞台に立つのか…」うんざり。
でも実感が湧かない、という複雑な感じ。
「先生方の着物、琉球柄できれいだな~」なんて後姿を眺めていました。


ホテルに戻り稽古を始めるのですが、身が入らない。
忘れ物がないように着物など準備して、楽器も片付けてしまいました。

弟子仲間と夕飯を取って、「景気づけだ~」と泡盛もしっかり飲んで、
早々に床に就きました。


一夜明けて、本番当日。
  
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2005年10月30日

コンクール体験記 その4

コンクール第一日目。

私の出場は2日目だが、同じ教室のお弟子さん2人がこの日に出るため、
私も手伝いで会場に同行。
試験は10時スタートですが、会場準備前に舞台で練習ができるため、
早めに会場入りします。


箏はタクシーで運搬しました。

先生が「那覇のタクシーはコンクールで箏を運ぶの慣れているから大丈夫よ」と言うので、
どうやってあんな長いもの(約180cm)積むのか…と疑問でしたが…
乗りました、客3人と箏1台が。

助手席から後部座席に斜めに渡せば、なんとか納まるんですねぇ。
それにしても運転手さんが、まったく嫌な顔をせず、むしろ協力的なのに驚いた。
本土だったら乗車拒否されるんじゃないだろうか…。

会場は琉球新報ホール。  
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2005年10月30日

コンクール体験記 その3

明日が箏のコンクール第一日目という日。

夕方にまた大先生お邪魔する予定なので、それまではホテルで箏の練習。
しかし途中で煮詰まって、国際通りまで散歩したり、買い食いしたりして過ごす。

大先生のお宅は栄町にあります。
栄町は昔ながらの商店街が残り、沖縄通に人気のエリアなのです。
  
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2005年10月29日

コンクール体験記 その2

コンクールは舞踊・箏・三線・太鼓・笛・胡弓の6部門あり、8月中旬~9月下旬の1ヶ月半の日程で行われます。
箏の新人部門は9月中旬に設定されています。
受験者の人数で試験日の日数も変わるのですが、この年は2日間となりました。


私たちの教室の受験番号は、先生が懇意にしている主催の新聞社の方が
くじを引いてくれました。
一緒に受験する2人は初日、私は2日の試験日にあたりました。

初日にさっさと終わらせて、早く沖縄で遊びたかったのに…残念。
先生もまとめて終わらしたかったでしょうから、ちょっと申し訳ない気持ちでした。


私は試験初日の2日前に、先生と同門の受験者1人(Tさん)と同行し那覇に入りました。
  
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2005年10月27日

琉球古典芸能コンクールの概要

沖縄芸能に携わったことのある人間なら、一度は耳にするであろう「コンクール」という言葉。
今回はコンクールについてお話させていただきます。


「コンクール」と聞くと、演奏の優劣を競って1位・2位…と順位を
決めるもののようにイメージします。
実際はそうではなくて、段位認定試験と表現すると分かりやすいかもしれません。
演奏者の技量がその資格に見合っているか判定する審査会なのです。


演奏者は舞台に1人出て課題曲を弾き、
それを舞台の直前に居並ぶ審査員の先生方が判定します。
社会人になって、こんなに緊張したことはなかっただろう、というくらい緊張しましたよ。
あれが、またしばらくしたらまたあるかと思うと、気分がどよ~んとします…


まずは、コンクールの概要について書きます。
後々私の実体験も書かせていただこうと思います。


【コンクールとは】

手元の実施要綱に『趣旨』として次のように載っていました。
  
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2005年10月27日

コンクール体験記 その1

私は琉球古典芸能コンクールの箏新人部門を受験し、なんとか合格させていただきました。
その時の体験を思い出しつつ書いてみようと思います。


コンクールの応募締め切りは6月中旬。
私が受験を決めたのは6月に入ってからなので、本当にぎりぎりでした。

  
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2005年10月25日

気になるお月謝

私の所属する会派は協会で月謝が決まっているようで、
大先生(先生の先生)の教室には、費用が印刷されたチラシが壁に貼ってありました。
床屋みたいに明朗会計。

・入会金     5,000円
・月謝      8,000円(週一回が基準)

他にかかるものとしては、

・雑費(月額)  500円(楽譜のコピー代とか)
・協会費(年額) 2,500円
・沖縄芸能連盟費 1,000円(年)   など

いろいろなお稽古事に比べて特に高いということもなく、リーズナブルだと私は思う。
  
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2005年10月24日

琉球箏曲の教室の探し方

琉球芸能の教室はたいてい「○○(先生の名前)研究所」という名前がついています。
ちょっと厳めしいイメージですが、
伝統芸能の継承という使命をおびて活動している、気概を感じます。


私が今の教室を見つけたのは、本当に偶然でした。
  
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2005年10月24日

琉球箏の会派

琉球箏曲には現在、「琉球箏曲興陽会」と「琉球箏曲保存会」が2大会派としてあります。

興陽会は昭和15年、保存会は昭和30年に設立しました。

基本的に流儀は同一ですが、工工四(楽譜)は別のものを使用しています。
同じ曲でもところどころ若干の相違があるようです。

この2大会派のほかに、
琉球最古の古典音楽である流派「湛水流箏曲」、
八重山地方の曲を扱う「八重山古典民謡箏曲保存会」、
琉球音楽のプリンス・よなは徹も属する「琉球民謡箏曲」という会派もあります。
  

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2005年10月19日

琉球箏の奏法 その2 ~左手について

前回の右手に続きまして、今回は左手の話。

その前に…、書くのをすっかり忘れていましたが、

琉球箏は山田流のように、箏に対し真っ直ぐ正面向いて座ります。
生田流のように斜めに向いて座りません。


私が初めて琉球箏を弾いているのを見て衝撃を受けたのが、
「左手で弦をたたく」という奏法でした。

和箏の曲、少なくとも山田流の古典にはない奏法です。(現代曲ではあるのかなぁ?)


この奏法は「揺絃(ユイヂィル)」といいます。
音を「みょ~ん」と響かせるための手法だと思われます。
  
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2005年10月15日

琉球箏の奏法 その1 ~右手について

これから琉球箏と和箏の奏法の違いについて書いていきたいと思います。


琉球箏を習い始めた頃、先生にはさんざん手の形について注意されました。
(今でもしばしば注意されますが…)
先生いわく私は「手が荒い」のだそうです。

以前やっていた山田流の癖が出てしまい、その度「それは違う」と直されます。
物心つく前から筝をいじっており、意識せずに山田流の奏法を取っていましたので、
山田流の奏法について何が正しいのか、実は知りませんでした。
今回これを書くにあたって本を読んで、あらためて確認しました。


琉球箏は、演奏する手の形、動きが厳しく決まっています。
  
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2005年10月07日

箏奏者にとっての唄

琉球古典音楽において、唄については、「唄三線」という言葉があるように、三線の奏者が
もっぱら唄を担当します。ほかの楽器の奏者は歌いません。
箏の奏者もそうです。  (「そう」ばっかりしつこいな)

稽古の時も特に唄を歌うことを要求されません。
とりあえず箏が弾ければOKみたいな。
でも箏の奏者も唄が分からないと困るは困るのです。
唄を頼りに曲の展開を確認しますし、今どこ演奏してるのかって。


試験(コンクール)は、箏でも唄を歌います。
  
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2005年10月02日

三線と箏の関係 ~演奏~

箏の音は三線や笛に比べて弱く、
合奏の中では耳を澄まさないとなかなか聞こえてきません。
「みよ~ん」という音が、三線の音の切れ間に微かに聞こえるくらいです。

音量は、三線>笛>>>>箏、という配分になるでしょうか。
素人から見ると、合奏に箏がなくっても大丈夫なんじゃないか、という感じもします。
箏を演奏する人間が言うセリフではありませんが…(^^;)

でも、こういうささやかな、聞こえるか聞こえないかの音を大切にするのが、
琉球の人の美意識なんでしょうね。


三線と箏は基本的にユニゾンで演奏します。  
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2005年09月28日

三線と箏の関係 ~音階~

以前ここに書いたのですが、BEGINの曲を箏で弾こう!という、個人的な計画があります。

もちろん、箏の楽譜にBEGINの曲はないので、自分で作らなければなりません。
BEGINのアルバム「オモトタケオ」の三線の楽譜があるので、
これを箏用にアレンジすればいけるんじゃないかと思っているのですが、さて…。


まず、三線と箏の音がどう対応しているのかを知らなくてはなりません。
それを調べつつ、分かったことを書いていきたいと思います。


箏の工工四の記載を参考に、本調子の場合の対照表です。
  
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2005年09月20日

六段について その2

六段の歴史について

前回書いたように、一般には琉球に八橋流が伝わった際に
「六段」など曲も伝わったとされています。
しかしそれを覆すような説が出てきてしまいました!

こちらのサイトの
http://www.niji.or.jp/home/tao-ma/are-kore.html
項目の8番目に「『六段の調べ』は八橋検校の作では無かった?」とあります。
琉球より伝来した六段を、八橋検校の弟子が平調子に直したとの事。

えーーーっっ!?どっちが正しいの???
  
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2005年09月20日

六段について その1

注)和箏をやっている人向けに表現したので、分かりづらい方すみません…
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前回書きましたように、和箏の代表曲「六段」が、琉球箏曲にもあります。
今回は個人的に衝撃を受けたw、琉球の「六段」について書かせていただきます。
また奏法の違いについても簡単に触れたいと思います。


1枚目の写真は、おなじみの山田流の楽譜です。
2枚目の写真は、琉球箏の楽譜です。
(琉球箏曲は縦譜です)正式な曲名は「六段菅攪」といいます。


  
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2005年09月17日

琉球箏とは何ぞや その4 ~曲と歴史~

琉球箏はどんな曲を演奏するのか。


和箏の代表的な曲に「六段」がありますが、琉球箏曲でも「六段」があるのです!

教室に入門する前、見学に行った際このことを知って、軽くショックを受けました
(いい意味で)。

その時私は民謡と古典の違いもわかっておらず、
「箏でもああいう感じの曲をやるのだろう」と思っていました。

先生に「以前山田流を習っていた」と言ったら、「沖縄にも六段があるよ」と弾いてくれたのです。
感想は「なんか変な感じ」(失礼)。
弾く弦は同じなのだけど、音階は低くリズムがゆったりしているため、
「六段」だとすぐには分からない。
それから休符が入るところが時々違うようで、「えーっなんでここで止まるの??」
ということがたまにある。それがなんともムズムズするのです。

「六段」の話は、こんな思い出から個人的に思い入れがあるので(^^;)、
別の記事で書きたいと思います。



さて琉球箏曲の説明に入る前に、琉球箏の歴史の話をさらっとさせていただきます。

  
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