2005年09月14日

琉球箏とは何ぞや その1 ~琴と箏~

私の修行している琉球箏(りゅうきゅうそう)という楽器は、
沖縄の古典音楽を三線などと奏でるものです。
これから琉球箏の紹介なんかができるようになればよいと思っています。

しかし、なにせナイチャーだし、始めて3年のペーペーだし、
持ってる知識を総動員しても、かなり心もとない文章になるんじゃないかという不安があります…。
まあ、自分の勉強のつもりで、いろいろ調べつつ書き込んでいきます。


しかし琉球箏の資料って本当に少ない!!
石垣島の箏の先生も、「琉球箏の本とかってないですかね?」ときいたら、
「ないね~!」と笑って答えられました…。
石垣の図書館に行っても「琉球箏」とタイトルのついてるのは、工工四しかなかったさ。
やっと1冊、以前通ってた純邦楽の研究所で、根路銘ノブ先生の本がみつかりました。
もうこの本だけが頼り!これから書く内容のほとんどがここからの出典になるだろうなぁ。


【琴(こと)と箏(そう)】

まず前段として、琴と箏という名前の話から。

お正月やらお花見やらお見合いやら、日本的な行事のBGMには「おこと」がつきもの。
あの13絃の長細い楽器、みんな「おこと」って呼んでるけど、正式には「箏」というのです。
じゃあ「琴」って何よ。文献にあたると、琴と箏は別の楽器、らしいです。

「箏」という楽器は、弦を「柱(じ)」という部品を立てて張っています。
三線でいう「ウマ」、ギターでいうブリッジみたいなものです。
「箏」の場合は「柱」を動かして調弦をします。
「琴」という楽器には、この「柱」がないそうです。
「琴」は現在日本にはほとんど残っていないようで、私も実物を見たことがありません。


では、なぜ「箏」を「コト」と呼ぶようになったのか。
残念ながら、私の浅い調査ではわかりませんでした…(^^;)
『箏曲の歴史入門(千葉優子・著)』に「コトという言葉は、昔は弦楽器の総称として使われていた」
という記述があり、おそらく「箏」も「コト」と呼んでいて、「おこと」という呼び名が言いやすかったので、
それが定着したのではないかと…。
引き続き調べていきたいと思います。すみません。。


琉球音楽界でも、「箏」を「コト」と呼んでいます。
山田流、生田流の「箏」を、「ヤマトのコト」「内地のコト」と呼んでわけてますね。
石垣島の先生は「ニホンのコト」と呼んでいた…。石垣島が外国であるかのような呼び方だなぁ。
確かに本島から遠いしね…。


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